株式会社 冨士カンテイ(大阪市)の不動産コラムです。
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2015.03.23
地価公示レポート/BAC

弊社が所属しておりますビジネス会計人クラブ(BAC)において、代表吉田が平成27年地価公示にかかわるレポートを発表させていただきました。

内容は下記の通りです。

平成27年公示地価の発表
― 今後の地価を予測する ―

国土交通省が平成27年の公示地価(平成27年1月1日現在、23,380地点)を発表した。
今回の特徴としては、別表に示す通り全国平均でみると住宅地、工業地が前回調査(平成26年)から下落率を縮小しており、商業地が横這いで底を打っていることである。具体的には平成26年頃から先行的に上昇を見せ始めた名古屋圏、東京圏の住宅地については上昇を維持しているものの、消費税増税後の反動や景気の停滞感等もあって上昇率を落としており、また、大阪圏住宅地についてはここへきて漸く横這いに転じ、地方圏でも未だ下落してはいるものの下落率は縮小している。つまり、住宅地にあっては大阪圏と地方圏の回復が全国平均としての下落率縮小に貢献したものと窺える。
なお、圏域毎の住宅地で最も上昇率が高かった地点の変動率は、東京圏11.3%(港区)、大阪圏6.2%(神戸市灘区)、名古屋圏8.5%(名古屋市東区)、地方圏17.1%(いわき市)である。
一方、商業地については三大都市圏いずれもが上昇を維持しており、地方圏でも下落率を縮小している。これは低金利や円高であること等を反映して投資ファンド等による動きが活発であったこと、またマンションへ転用する需要も根強かったことなどが起因しており、当面この動きは続くことが予測されている。
なお、圏域毎の上昇率トップは東京圏14.2%(中央区)、大阪圏11.3%(大阪市中央区)、名古屋圏16.8%(名古屋市中村区)、地方圏17.1%(金沢市)である。
このように平成20年のリーマンショックに端を発する地価下落基調は、全国的にみて終息に向かっていることが窺えるが、近時では投資用としてバブル経済が再燃したような著しい高額取引が散見されるのも事実であり、投機的要素が地価を支えている一面があることも否めない。グローバル経済の下では実需を反映し
た地価の回復がどれだけ実現できるのかという問題はあるが、やはり実需を伴わない地価の回復は本物とは言えないであろう。特に住宅需要については人口や所得との関連性が高く、これらが悲観的な状況にあることからすると、自ずと購入可能額の上限が定められるようになることから、個人需要を中心とする住宅地については勿論、マンション転用需要に一部支えられている商業地についても、地価の著しい上昇によって購入を断念せざるを得ない者が増大し、一定の歯止めがかかるものと思われる。もっとも海外市場からみて日本の不動産価格が魅力的な状況にある限り、都心の一部では上昇が当面続き、郊外や地方との相対的な地価の二極化がますます進んでいくものと思われるが、将来的には実需を反映するかたちで、淘汰されていくことが予測される。
したがって、地価の下落期から上昇期への分水嶺にある昨今においては、投機的要素を含む都心部での地価上昇等のアナウンスメント効果も手伝って、全般的な地価の回復は今後も進んでいくものと思われるが、地価二極化の進行は、延いては郊外圏等での相対的な価格優位性を生むこととなり、結果的には価格乖離の縮小に繋がっていくものと考えられる。ただし、人口減少社会においては、この相対的優位性に値しない郊外エリア等が生じるのも事実であり、その意味においては地価の二極化は今後も避けられない事象と言えよう。

以上

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